シンデレラガールズ あのアイドルがキュート/クール/パッションな理由 -3属性考察-

穂乃香がぴにゃこら太を偏愛するのも、トレーナーがパッションなのも理由があった?

「アイドルマスターシンデレラガールズ」の世界においては、アイドルが「キュート」「クール」「パッション」の3つの属性に分類されています。
前回の記事「アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」を貫く3属性の法則」では、3つの属性それぞれの定義を以下のように推測してみました。

  • Cuキュート)は「受容
  • Coクール)は「信念
  • Paパッション)は「先導

今回は、上記アニメのレギュラー登場人物以外にも大勢存在する「アイドルマスターシンデレラガールズ」(以下デレマス)の各アイドルの属性を、これに当てはめて考えてみたいと思います。

(もちろん、以下に述べることは製作者の意図とは無関係の妄想です。また、ゲーム内のテキストをすべて確認して書いたものではないため、基本的な誤りもあるかと思われます)

765アイドルの属性の決め方

デレマスはサービス開始当初から、もともと存在していた765プロのアイドルが参加していました。すでにキャラクターの設定ができていたこれらのアイドルが、デレマス開始時には3属性に割り振られたのですが、その中には当時、与えられた属性に対し違和感を持つ声も聞かれたアイドルもいました。

菊地真はCuとされました。一般的な意味で「キュート」をかわいらしさ、「クール」を冷静さやカッコよさ、「パッション」を情熱だと考えると、女の子的かわいらしさへの憧れからCuとされているように思えます。しかし、その活動性からPa、あるいはボーイッシュであることから東郷あいなどと同じCoがふさわしいとも言えるでしょう。

しかし、Cu受容Co信念Pa先導」として考えると全く異なる解釈ができます。

彼女のキャラクターはCoのような自身の信念ではなく父親に与えられたもの。女の子っぽい趣味を持ち、自身もそうありたいと思いつつ、その思いを周囲に波及できない点はPaらしくありません。一方、その押し付けられたボーイッシュなキャラにうまく順応し、誰に強いられるわけでもない日常生活においてもそう振舞っている。そう考えるとまさしくCuがふさわしいといえます。

「アイドルマスターSP」においてクールなライバルアイドルとされていた我那覇響もここではCuですが、765プロにすっかり順応している現状を見ればそれも当然と言えるでしょう。

三浦あずさはCoです。あずさについても、「キュート」をかわいらしさ、「パッション」を情熱とするならばそれらの要素も見受けられます。

しかしここでの3属性の定義で考えるならば、同じCoの和久井留美のように結婚願望を常に強固に持ち続けていること、そして地図にすら影響されないマイペースさは、Co信念」とすることができるのではないでしょうか。

同様の特性を他者へと向け、協調的でもムードメーカーとしてでもない断固たるプロデュースを行う秋月律子もCoです。

Pa属性とされた萩原雪歩は、Cuの方がふさわしいとたびたびいわれていました。「パッション」の一般的イメージで考えるなら、彼女のここぞという時の情熱をPaの理由とみなすこともできなくはありません。

しかし、ここでの3属性の特徴に基づき考えるなら、男性恐怖症をぬぐい去れないアイドルであり、Cuの順応性には欠けるし、Coのような動じなさも描かれていないという点、そして、そのことによって「守りたいと思わせる」などの形で周囲を動かす力を持つ……。その点をPaとみなすことが可能でしょう。

その対極とも言える積極性を持つ水瀬伊織もまた、人を動かす立場であるべくして生まれ、自然にそう振舞っている点でPaです。

このように、CuCoPaをここでの定義に基づいて考えることで、各アイドルの属性の理由がかなり明確になります。

もちろん、登場するアイドルは個性豊かで、単純に3種類になど分けられるものではありません。765アイドルの例でもわかるように、属性の決定は多面性を持つ各々のアイドルの個性の中からあえて1つの要素に着目したのだと思われます。

こだわりアイドルの属性

デレマスには独自のこだわりを持つアイドルが多数登場すします。

Cu受容」に分類されるのは、その対象を用いて感覚や感情を満たす、依存的なこだわりの場合のようです。

椎名法子(→ドーナツ)・大原みちる(→パン類)・一ノ瀬志希(→匂い)・丹羽仁美(→戦国武将)・長富蓮実(→昭和アイドル)・棟方愛海(→お山)・佐久間まゆ(→プロデューサー)などがCuとなっています。

Co信念」の場合、こだわりの対象は自分の生き方を示すものとなっているようです。

上条春菜(→メガネ)、藤原肇(→陶芸)、氏家むつみ(→冒険)・八神マキノ(→諜報)・二宮飛鳥(→中二病)・岸部彩華(→水商売)・柊志乃(→酒)などがこれにあたります。

藤居朋にとっての占いも、本人は案外依存しておらず、自身の主義として自覚的に用いているのか、Coとなっています。

Pa先導」のこだわりは、どれも対象に影響を与え変化させるもののようです。

相葉夕美は植物を、星輝子はキノコを、世話して育てるという行為ゆえにPaとなっています。三好紗南の場合は対象がゲーム内のデータということになります。

堀裕子の超能力も、対象を移動や変形させるものであるし、デレマス内の四コマ漫画「シンデレラガールズ劇場」ではキノコを成長させる場面も描かれたように、まさしく何かを育てるPaです。

浜口あやめは忍術趣味ですが、同じく日本史趣味を持つ仁美のCuと異なりPaとなっています。これは、実際に術を用い、対象をどうにかするという行為があるからなのかもしれません。

武道・習い事アイドルの属性

デレマスにおいては、以前に他の分野に打ち込んでいたアイドルも数多く存在します。

中野有香は、空手ばかりの生活を変えようと志し、プロデューサーを師匠として「ご指導ご鞭撻」をお願いしています。さらに、プロデューサーが言うならクマをも退治すると言っています。Cuとなっているのはその受容的姿勢ゆえなのではないでしょうか。

水本ゆかりは同じくフルートばかりの生活からアイドルを目指しました。それだけでなく、「プロデューサーさんの言う事なら、何でも聞けそう…」というCuの受容力を象徴する台詞もあります。

このように、アイドルという新しい世界に飛び込み、プロデューサーをとにかく信じてみようという姿勢はCuに分類されるようです。これは、涼宮星花や西園寺琴歌、相原雪乃といったお嬢様アイドルに同様の例が見られます。

よく似た境遇でありながらCoとされているのが、クラシックバレエをやっていた綾瀬穂乃香です。有香やゆかりのようにプロデューサーの指導自体は受け入れており、Cuアイドルとの違いは目立ちません。

しかし、クマ退治でも何でも従うというようなCuらしい受容のセリフがなく、こだわりアイドルの項で触れたCoと同様、自身の生き方としてのバレエの存在が優っているのではないでしょうか。

同様の例としては、脇山珠美の剣道、結城晴のサッカーなどがあります。

穂乃香については後に「ぴにゃこら太」へのこだわりという設定が追加され、上条春菜のメガネ同様周囲の意見も世間の流行も意に介さないその姿勢により、Co要素がより明確化されました。

一方、空手・柔道・合気道の黒帯を持っているという片桐早苗はPaです。彼女の前職は警察官であり、人に働きかけるという意味でPaと言えるものでしょう。

早苗とは立場を異にする向井拓海もPaであり、特攻隊長として早苗同様に人を導く立場にありました。

早苗は年長者ということもあって何かと幹事や先生のような役割を務め、拓海も場を仕切ったりするほか、捨てられていた子猫の保護者となるなど、それぞれアイドルとなってもPaらしさを発揮しています。

スピリチュアルアイドルの属性

デレマスには、実家が宗教施設だというアイドルから、どこから来たのかわからない神秘的なアイドルまで、お祝いやお祈りにかかわるアイドルが何人か存在していて、彼女たちにもそれぞれ属性が割り振られています。

キリスト教系アイドルであるクラリスは、受容のCuです。これは、懺悔を受けて許しを与えるという特徴を反映しているのかもしれません。

一方、キリスト教の行事であるクリスマスを象徴するアイドル、イヴ・サンタクロースはPaとされています。これはプレゼントを与えるという、自分の意思で他者に働きかけを行うという点をとらえてのことでしょうか。

同じクリスマスシーズンにかかわるアイドルでも、他者との関わりでなく、自身の象徴的な聖夜の雰囲気が特徴の望月聖はCoです。

日本の年始の祝い事を象徴するアイドルである鷹富士茄子はCoです。めでたい初夢を象徴する存在であり、運気に恵まれた彼女は、クリスマスにおける聖と同じく信念の属性Coがふさわしいでしょう。一方、実家である神社の本堂以外ではドジっ子属性に翻弄されてしまう少女、道明寺歌鈴は、受容のCuです。

歌鈴と同じ神道系アイドルで、歌鈴にはない神秘性を持っている依田芳乃はPaとされています。特技は失せもの探し、つまり、何かを欲している相手に道を示して導くという、まさに先導の属性であるPaと言えるでしょう。

さまざまなPaアイドル

Paに分類されるアイドルは個性派ぞろいで、統一した基準は見出しにくいと言われることもありました。しかし、Paを「他者に影響を与え動かすもの」だと定義してみると、そこに統一性が見えてくるような気がします。

高森藍子はCu的な優しい雰囲気を持つアイドルです。しかし、ゆるふわ空間で周囲を巻き込むことができることが「シンデレラガールズ劇場」でも描かれました。その点は、まぎれもないPaの特徴です。与える印象が藍子とは真逆と言ってもいい上田鈴帆や難波笑美も、相手を巻き込むという点は共通しており、Paとなっています。

また、「応援」も他者に働きかけて鼓舞する行為であり、チアガールアイドルの若林智香、野球ファンアイドルの姫川友紀はともにPaです。

財前時子もその動じなさはCo的ですが、他者への働きかけが主という点ではまさしくPaといえます。

トレーナーはなぜパッションなのか

最後に、トレーナー姉妹について。

デレマスにおいて通常のアイドルとは異なる役目が与えられているトレーナーにも、ゲーム内のパラメーターには影響が無いにもかかわらず、アイドル同様Paの属性が与えられています。

ゲーム内での並び順は基本的にCuCoPaとなっており、特殊な存在であるトレーナーを最後に持ってくるためPaとしたという説もありました。しかし、ここまで考えてきた3属性それぞれの意味を考えると、もっと積極的な解釈もできるでしょう。

トレーナーは事務所から、レッスンによってアイドルに夢を叶えさせる役割を託されている。つまり、他者の目的のために、自らの行動によって相手を促し、それを成し遂げさせる存在……。それらはまさしくPaの要素であり、トレーナー姉妹がPaに属しているのはむしろ必然だと言えるのではないでしょうか。

※この記事は、私が以前執筆し、「ねこまのちゃん」名義でniconicoブロマガに掲載していたものを、サービス終了に伴い修正のうえ移転したものです。

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